[著者情報]
執筆者:MAKI
肩書き: コスメコレクター専門・空間デザイナー / 整理収納アドバイザー
プロフィール: 延べ300人以上のコスメ愛好家の部屋をプロデュース。自身も2000点以上のコスメを所有する現役のコレクター。「捨てない・隠さない」をモットーに、大量のコスメを美しく機能的に管理する「ブティック収納術」を提唱している。
「また新しいの買ったの?」
「そんなに使い切れないでしょ?」
そんな周囲の言葉に、心を痛める必要はありません。
私たちコレクターにとって、コスメは単なる消耗品ではなく、人生を彩る大切なコレクションです。
しかし、お気に入りのアイシャドウパレットが山積みになり、使いたい色がすぐに見つからない状態は、せっかくの宝物を「死蔵品」に変えてしまいます。
本記事では、1000点を超える大量のコスメを、一目で把握でき、かつショップのディスプレイのようにワクワクする空間に変える、具体的な「高密度ブティック収納術」を解説します。
結論からお伝えします。
コレクターが目指すべきは「捨てる片付け」ではなく、「透明度」「垂直」「モジュール化」を徹底した、機能するアート空間の構築です。
なぜ「片付け本」を読んでも、あなたのドレッサーはリバウンドするのか?
一般的な整理収納の本を開くと、必ずと言っていいほど「まずは不要なものを捨てましょう」と書かれています。
しかし、新作が出るたびに胸をときめかせ、限定品を大切に保管するコスメコレクターにとって、そのアドバイスは根本的に間違っています。
コスメコレクターのドレッサーが散らかる最大の原因は、アイテムの数ではなく、「埋蔵コスメ」の発生にあります。コスメを重ねて収納したり、不透明な引き出しに隠したりすると、下にあるアイテムや奥にあるアイテムの存在を脳が忘れてしまいます。
その結果、似たような色をまた買ってしまったり、朝の忙しい時間に目当てのパレットが見つからず、ドレッサーの上がさらに乱雑になるという悪循環に陥るのです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: コスメコレクターは「隠す収納」を卒業し、すべてのアイテムを視界に入れる「露出管理」に切り替えてください。
なぜなら、不透明なボックスにコスメを詰め込む行為は、コレクションの存在を否定することと同じだからです。私はかつて、隠す収納を徹底した結果、持っていることすら忘れたデパコスを3つも買い直した経験があります。すべてのコスメを視界に入れることで、所有欲が満たされ、無駄な買い足しも自然と減っていきます。
コレクターの聖域を作る「3つの鉄則」:透明度・垂直・モジュール化
大量のコスメを美しく、かつ機能的に管理するためには、プロの展示会やブティックのディスプレイ理論を取り入れる必要があります。
具体的には、以下の3つの鉄則を組み合わせることが不可欠です。
1. 「高透明アクリル」による視認性の最大化
コスメ収納において、アクリルケースの透明度とコスメの管理コストは正比例の関係にあります。
透明度の高いアクリルケースを使用することで、ケースを開閉することなく中身を100%把握できるようになります。
これにより、「どこに何があるか探す」という脳の無駄なリソース消費をゼロにできます。
2. 「パレットスタンド」による垂直収納の徹底
アイシャドウパレットやチークを重ねて置くのは厳禁です。
パレットスタンドを活用してコスメを「垂直(立てる)」に収納することで、一覧性が飛躍的に向上します。
垂直収納は、下のアイテムを取り出す際に上のアイテムをどかすという手間を省き、ワンアクションでの取り出しを可能にします。
3. 「モジュール収納」による視覚的統一感
ブランドごとに形状が異なるコスメを美しく見せる鍵は、収納ケースの規格(モジュール)を統一することです。
無印良品や山崎実業などの定番シリーズでモジュールを揃えることで、異なるブランドのコスメが混在していても、空間全体に「ショップのような統一感」が生まれます。

【アイテム別】プロが選ぶ「シンデレラフィット」収納名品リスト
大量のコレクションを収めるためには、アイテムの形状に合わせた専用の「居場所」が必要です。
私が実際に300以上の現場で導入してきた、信頼できる収納アイテムを比較・紹介します。
📊 比較表
【コスメコレクター向け主要収納ブランド比較】
| 評価項目 | 無印良品(アクリル) | 山崎実業(tower) | 100均(クリアケース) |
|---|---|---|---|
| 透明度 | 極めて高い(最高品質) | 不透明(スチール製) | 中程度(やや青みあり) |
| 一覧性 | ◎(中身が丸見え) | △(隠す収納に強い) | 〇(視認は可能) |
| 耐久性・精度 | ◎(スタッキングが安定) | ◎(非常に頑丈) | △(歪みが出やすい) |
| おすすめアイテム | 重なるアクリルケース | コスメ収納ケース付ミラー | クリアファイルスタンド |
| 最適な用途 | パレット・リップの展示 | 毎日使うスタメン収納 | ストック・試供品の整理 |
パレット類:無印良品「アクリルデスクトップ仕切りスタンド」
本来は文房具用ですが、厚みのあるアイシャドウパレットを立てるのに最適です。
透明度が高いため、パレットの天面のデザインを損なうことなく、本棚のように美しく並べることができます。
リップ類:山崎実業「tower リップ収納」
リップは「階段状」に並べることが鉄則です。
towerシリーズのリップ収納は、後ろの列のラベルが見えるように設計されており、100本近いリップの中から今日の1本を迷わず選ぶことができます。
美しさを維持する「運用」のコツ:スタメンとコレクションの分離
どんなに優れた収納アイテムを揃えても、すべてのコスメを同じ熱量で扱うと、ドレッサーは再びパンクします。
美しさを維持する秘訣は、「スタメン(1軍)」と「コレクション(2軍)」の物理的な分離にあります。
- スタメン(2割): 毎日使うベースメイクや、今週の気分に合わせたポイントメイク。これらはドレッサーの最も取り出しやすい「一等地」に、山崎実業のtowerシリーズなど機能性の高いケースで配置します。
- コレクション(8割): 眺めて楽しむ限定品や、特定の季節にしか使わない色。これらは無印良品のアクリルケースに入れ、壁一面を「見せるギャラリー」として構築します。
この「2:8の法則」を守ることで、朝のメイク効率を最大化しながら、夜はゆっくりと自分のコレクションを愛でるという、コレクターにとって最高のライフスタイルが完成します。
まとめ:収納は、コスメへの愛を形にする作業
コスメ収納は、単なる「片付け」ではありません。
あなたが一つひとつ吟味して集めてきた宝物たちに、ふさわしいステージを用意してあげる「愛の儀式」です。
まずは、お気に入りのアイシャドウパレットを1つ、アクリルスタンドに「立てる」ことから始めてみてください。
重なっていたパレットが垂直に並んだ瞬間、あなたのドレッサーに「ブティックの風」が吹き抜けるはずです。
捨てなくていい。
隠さなくていい。
あなたの愛すべきコレクションを、今日から「機能するアート」に変えていきましょう。
[参考文献リスト]
- 一般社団法人 日本ライフオーガナイザー協会 – 思考の整理から始める収納メソッド
- RoomClip マグ「コスメ収納の基本」 – ユーザーの実例に基づく収納アイデア
- 無印良品 公式サイト「アクリル収納シリーズ」 – 製品仕様および活用事例
- 山崎実業 公式サイト「tower コスメ収納」 – 機能的収納アイテムの特性調査
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