トノサマバッタの飼い方完全ガイド|生存率100%へ!家にあるもので「パパすごい」と言われる救急マニュアル

「パパ、このバッタ飼いたい!」

公園からの帰り道、虫カゴの中で元気に跳ねる大きなトノサマバッタを見て、お子さんは目を輝かせていませんか?

一方で、あなたは「バッタって何を食べるの?」「明日死んでしまったらどうしよう」と、内心焦っているかもしれません。

安心してください。

トノサマバッタが飼育下で死んでしまう理由は、実は「餌の選択」と「脱皮の失敗」の2つだけです。

この記事では、昆虫飼育アドバイザーである私が、家にあるものと道端の草だけで、トノサマバッタの生存率を100%に近づける救急マニュアルを伝授します。

この記事を読み終える頃には、あなたは自信を持って「よし、一緒に育てよう!」とお子さんに言えるようになっているはずです。


[著者情報]

執筆:ヒロシ/昆虫飼育アドバイザー
2児の父。かつて息子が捕まえてきたトノサマバッタを翌日に死なせてしまい、親子で号泣した経験を持つ。その悔しさをバネに身近な昆虫の生態を猛勉強し、現在は「100均グッズでできる失敗しない飼育術」を親子向けに発信中。延べ500組以上の親子に、命を育てる楽しさを伝えている。


なぜ3日で死んでしまうのか?初心者が陥る「3つの致命的なミス」

トノサマバッタを捕まえてきたばかりのパパが、良かれと思ってやってしまいがちな行動が、実はトノサマバッタの命を縮めていることがあります。

まずは、トノサマバッタが死に至る典型的な失敗パターンを知ることから始めましょう。

1. レタスやキャベツを主食にしてしまう

「バッタは野菜を食べる」というイメージがあるかもしれませんが、トノサマバッタにとってレタスやキャベツは水分が多すぎます。

これらを与え続けると、トノサマバッタは下痢を起こし、急激に弱ってしまいます。

 

2. 小さな虫カゴに閉じ込めてしまう

トノサマバッタは非常にジャンプ力が強い昆虫です。

狭いカゴの中で暴れると、トノサマバッタの頭部や羽が壁に激突し、致命的な傷を負う原因になります。

 

3. 「脱皮」のためのスペースを忘れている

トノサマバッタは成長の過程で何度も脱皮を繰り返します。

このとき、トノサマバッタは「逆さまにぶら下がる」必要があります。

ぶら下がるための高さや足場がないと、脱皮に失敗(脱皮不全)し、そのまま死んでしまうのです。



餌は「道端のあの草」だけでOK!100%元気になる食事のルール

トノサマバッタを元気に育てるための最大の鍵は、餌の選択にあります。

トノサマバッタとイネ科の植物(特にエノコログサ)は、切っても切れない密接な関係にあります。

トノサマバッタにとって、イネ科の植物は唯一の適切な栄養源なのです。

正解は「エノコログサ(ネコジャラシ)」

道端や公園に必ず生えている「エノコログサ(通称:ネコジャラシ)」こそが、トノサマバッタにとって最高の御馳走です。

トノサマバッタは1日に自分の体重と同じくらいの量の草を食べます。

常に新鮮なエノコログサがカゴの中にある状態を作りましょう。

 

鮮度を保つ「水挿し」テクニック

摘んできたエノコログサをそのままカゴに放り込むと、数時間で枯れてしまいます。

枯れた草をトノサマバッタは食べません。

そこで、100均などで売っている小さな化粧水ボトルや、ペットボトルのキャップに水を入れて、エノコログサを挿してください。

この「水挿し」を行うだけで、エノコログサの鮮度は劇的に長持ちし、トノサマバッタの生存率は跳ね上がります。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 餌を採りに行くときは、根元からハサミで切り、すぐに水に浸けて持ち帰りましょう。

なぜなら、エノコログサは乾燥に弱く、一度しおれてしまうとトノサマバッタの食いつきが極端に悪くなるからです。私はいつも、水を入れた小さなビニール袋を持参して、採集した瞬間にエノコログサを水に浸けています。このひと手間で、トノサマバッタの「食べっぷり」が全く変わりますよ。


5分で完成!脱皮不全を防ぐ「トノサマバッタ専用マンション」の作り方

トノサマバッタが健康に育つためには、カゴの「高さ」と「足場」が不可欠です。

カゴの高さと脱皮の成功率には直接的な因果関係があります。

トノサマバッタが自分の体長の2倍以上の高さからぶら下がれる環境を整えてあげましょう。

家にあるものや100均グッズを使って、普通の虫カゴを「専用マンション」に改造する方法を紹介します。

1. 鉢底ネットを壁面に立てかける

100均の園芸コーナーにある「鉢底ネット」を、カゴの壁面に立てかけたり、天井から吊るしたりしてください。

これがトノサマバッタにとって最高の「足場」になります。

 

2. 止まり木(枝)を入れる

公園で拾った少し長めの枝を、カゴの中で斜めに立てかけます。

トノサマバッタは高い場所を好むため、枝の上で休むことでストレスが軽減されます。

 

3. 蓋のメッシュを細かくする

トノサマバッタは非常に力が強く、網目の粗い蓋だと隙間から逃げ出したり、足を挟んだりすることがあります。

洗濯ネットをカゴと蓋の間に挟むだけで、通気性を確保しつつ脱走を完璧に防げます。

📊 比較表

普通の虫カゴ vs 改造後の「専用マンション」比較】

比較項目 普通の虫カゴ(そのまま) 改造後の専用マンション
生存率 低い(脱皮不全が起きやすい) 極めて高い
餌の持ち 数時間(すぐ枯れる) 2〜3日(水挿しで新鮮)
足場の有無 滑りやすいプラスチック壁 ネットや枝でしっかり掴める
通気性 蒸れやすい 洗濯ネット併用で良好
子供の観察 隠れる場所がない 自然に近い姿を観察できる

子供の目が輝く!パパが教える「黒いバッタ」の秘密(自由研究ネタ)

トノサマバッタを飼育していると、お子さんから「パパ、このバッタ、捕まえた時より黒くなってない?」と聞かれるかもしれません。

これこそが、トノサマバッタ最大の不思議「相変異(そうへんい)」です。

孤独相(こどくそう)と群生相(ぐんせいそう)

広い場所で1匹で育ったトノサマバッタは、緑色の美しい姿(孤独相)になります。

しかし、狭い場所でたくさんの仲間と一緒に育つと、トノサマバッタの体は黒っぽくなり、羽が長く、性格も荒っぽく変化(群生相)します。

これは、大発生して遠くまで飛んでいくための準備なのです。

「このバッタが黒くなったのは、パパと一緒にたくさん食べて、強くなろうとしている証拠なんだよ」と教えてあげてください。

トノサマバッタの体の色の変化を毎日写真に撮るだけで、立派な夏休みの自由研究になります。


まとめ & CTA (行動喚起)

トノサマバッタを死なせずに飼い続けるポイントを振り返りましょう。

  1. 餌はエノコログサ(イネ科)を水に挿して与える。
  2. カゴにはネットや枝を入れ、脱皮のための「高さ」を作る。
  3. 直射日光を避け、風通しの良い場所に置く。

この3つを守るだけで、トノサマバッタはお子さんの大切なパートナーとして、元気に育ってくれます。

さあ、今すぐ近所の空き地へ行って、新鮮なエノコログサを1本摘んできてあげましょう。

パパが持ってきたその1本の草が、トノサマバッタの命を救い、お子さんの好奇心を大きく育てます。


[参考文献リスト]

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