コンパネで棚作りはNG?DIY初心者がホームセンターで後悔しないための「板選び」全技術

ホームセンターの資材売り場で、1枚1,500円ほどで売られている「コンパネ」を前に、「これで十分じゃないか?」「安いし、丈夫そうだし……」とスマホを片手に悩んでいませんか?

結論からお伝えします。コンパネはDIYに使えますが、何も知らずに選ぶと「部屋が薬品臭くなる」「ペンキが剥がれる」といった最悪の後悔を招くリスクがあります。

私はこれまで1,000人以上の初心者にDIYを指導してきましたが、資材選びの失敗で作品をゴミにしてしまった人を何人も見てきました。

この記事では、プロの視点から、売り場で30秒あれば正解が出せる「JASスタンプの読み方」と、あなたの用途に最適な板の選び方を徹底解説します。


[著者プロフィール]
匠(たくみ)@DIYアドバイザー
1級家具製作技能士。DIY資材コンサルタントとして、延べ1,000人以上の初心者に資材選びと製作技術を指導。著書『失敗しないホームセンター活用術』。
読者へのスタンス: 「安く作りたい気持ちは痛いほどわかる。でも、後で泣きを見るポイントだけはプロとして見過ごせない」という、親身で現実的なメンター。


なぜコンパネはあんなに安いのか?知っておきたい「型枠用」の正体

ホームセンターで他の合板が3,000円近くする中、コンパネだけが突出して安いのには明確な理由があります。

コンパネとは「コンクリート型枠用合板」の略称です。 本来の用途は、ビルや住宅の基礎を作る際、ドロドロのコンクリートを流し込んで固めるための「使い捨ての器(型枠)」なのです。

そのため、コンパネには以下のような、家具作りには不向きな特性があえて持たされています。

  • 表面の粗さ: 見た目よりも強度が優先されるため、表面はザラザラしており、ささくれが非常に多いです。
  • 精度の低さ: 1ミリ単位の正確な厚みよりも、コンクリートの重さに耐えることが重視されています。
  • 耐水性重視: 屋外の工事現場で雨に打たれることが前提のため、非常に強力な(そして時に臭いの強い)接着剤が使われています。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: コンパネを室内家具に使うなら、徹底的な「サンディング(ヤスリがけ)」を覚悟してください。

なぜなら、コンパネの表面はラワン材であることが多く、そのままでは手触りが悪く、服を引っ掛ける原因になるからです。私も昔、安さに釣られてコンパネで本棚を作りましたが、ささくれを消すためのヤスリがけだけで丸一日を費やし、「最初から高い板を買えばよかった」と痛感しました。


【重要】室内で使うなら「F☆☆☆☆」がないコンパネは絶対に避けるべき理由

ここが最も重要なポイントです。コンパネと「家族の健康」には深い関係があります。

木材を接着する際に使われる接着剤からは、シックハウス症候群の原因となる「ホルムアルデヒド」という化学物質が放散されます。

日本の建築基準法では、内装材として使用できる建材に、放散量の少なさを表す「F☆☆☆☆(フォースター)」という等級を義務付けています。

しかし、コンパネは本来「屋外」で使うための資材です。

そのため、ホームセンターに並んでいるコンパネの中には、このF☆☆☆☆の認定を受けていない「無等級」の製品が平然と混じっています。

もし、無等級のコンパネを室内で大量に使って棚を作ると、部屋中にツンとした薬品臭が漂い、目がチカチカしたり、頭痛を引き起こしたりする恐れがあります。


売り場で30秒判定!失敗しないための「JASスタンプ」解読ガイド

「じゃあ、どのコンパネなら安全なの?」という疑問に答えるのが、板の表面や裏面に押されている「JASスタンプ」です。

これさえ読めれば、店員さんに聞かなくても自分で正解を判断できます。


「塗装コンパネ」の罠!黄色い板を選んではいけないDIYの落とし穴

売り場には、表面がツルツルした黄色い(またはオレンジ色の)コンパネも並んでいます。

これは「塗装コンパネ(パネコート)」と呼ばれるものです。

「表面が綺麗だから、これならヤスリがけ不要でラッキー!」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。

塗装コンパネは、DIY塗装との相性が最悪です。

この黄色いコーティングは、コンクリートが板にくっつかないようにするための「剥離剤」の役割を果たしています。

そのため、上からペンキやオイルを塗ろうとしても、塗料を強力に弾いてしまいます。

無理に塗っても、数日後にはペリペリと皮が剥けるように塗料が落ちてきます。

色を塗って仕上げたいなら、黄色い板は絶対に選んではいけません。


結局どれが買い?「コンパネ vs 合板」用途別・最適資材チャート

佐藤さんのように「安く済ませたいけれど失敗したくない」という方のために、用途別の最適資材をまとめました。

📊 比較表
DIY用途別・推奨資材比較表】

資材名 価格 見た目 安全性(F☆☆☆☆) 加工性 おすすめの用途
コンパネ 最安 粗い △(要確認) 低い ガレージの棚、屋外の物置
構造用合板 安い 節が多い ◎(ほぼ対応) 隠れる場所の補強、男前家具
ラワン合板 普通 滑らか ◎(対応) 高い 一般的な家具、収納棚
シナ合板 高め 非常に綺麗 ◎(対応) 最高 子供の机、見える場所の家具

結論として、室内の棚を作るなら「ラワン合板」が最もバランスが良い選択です。

コンパネより数百円高いだけですが、ヤスリがけの手間と安全性を考えれば、結果的に「時給換算」で安上がりになります。


まとめ:納得のいく資材で、最高のDIY体験を

ホームセンターの売り場でコンパネを前にしたとき、思い出してほしいのは以下の3点です。

  1. 室内で使うなら「F☆☆☆☆」のスタンプがあるか必ず確認する。
  2. 黄色い「塗装コンパネ」は、ペンキを塗るなら避ける。
  3. 仕上げの綺麗さを求めるなら、数百円足して「ラワン合板」を選ぶ。

資材選びさえ間違えなければ、あなたのDIYは半分成功したようなものです。

家族の健康を守りつつ、納得のいく材料で、週末の棚作りを成功させてください!


[参考文献リスト]

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