「蒸し器」と聞くと、なんとなく「手入れが大変そう」「収納場所に困る」「特別な料理にしか使わない」といったイメージを持っていませんか?
実は今、健康志向の高まりや、素材本来の味を楽しみたいという理由から、蒸し器(スチーマー)を見直す人が増えています。
スーパーで買った普通の野菜やお肉が、蒸すだけで高級レストランのような味に変わるとしたらどうでしょう。
この記事では、蒸し器を使うメリットから、あなたにぴったりの種類の選び方、そして簡単な活用術までを詳しく解説します。
なぜ今「蒸し器」が人気なのか?3つのメリット
蒸し器を使う最大の理由は、単に「温める」だけではない、調理器具としての優秀さにあります。
1. 栄養を逃さずヘルシー
茹でる調理法だと、ビタミンCやB群などの水溶性ビタミンがお湯に溶け出してしまいます。
しかし、蒸し器なら蒸気で加熱するため、栄養素の流出を最小限に抑えることができます。
また、油を使わずに調理できるため、カロリーを気にする方にも最適です。
2. 素材の旨味と甘みが凝縮される
蒸し器でじっくり加熱された野菜は、驚くほど甘くなります。
これは、低温からゆっくり温度が上がることで酵素が働き、デンプンが糖に変わるためです。
お肉も余分な脂が落ちつつ、水分を含んでふっくらジューシーに仕上がります。
3. 調理が意外とシンプルで失敗知らず
「火加減が難しそう」と思われがちですが、基本は「お湯を沸かして食材を入れるだけ」。
焦げ付く心配がなく、形崩れもしにくいので、実は料理初心者の方にこそおすすめの調理器具なのです。
【徹底比較】蒸し器の種類と選び方
「蒸し器」と一口に言っても、素材や形状はさまざまです。
ライフスタイルに合わせた選び方をご紹介します。
中華せいろ(竹・杉・檜):香りを楽しみたい本格派へ
SNSでも映えると人気の「せいろ」。
- メリット: 木の香りが食材に移り、風味が良くなる。余分な水分を木が吸ってくれるので、食材が水っぽくならない。そのまま食卓に出せる。
- デメリット: 使用後はしっかり乾燥させる必要があり、カビに注意が必要。IHでは専用の鍋が必要な場合も。
ステンレス・金属製:手入れが楽で耐久性重視の方へ
家庭用の鍋とセットになっているタイプや、段付き鍋タイプです。
- メリット: 丈夫で洗いやすく、カビの心配がない。臭い移りが少ないので、魚料理や肉料理にもガンガン使える。
- デメリット: 蓋から水滴が落ちやすいため、布巾を挟むなどの工夫が必要な場合がある。
電気蒸し器(スチームクッカー):ほったらかし調理がしたい方へ
コンセントに繋いでタイマーをセットするだけのタイプ。
- メリット: 火を使わないので安全。タイマー機能で放置できる。ゆで卵作りなどにも便利。
- デメリット: 場所を取る。洗うパーツが多い場合がある。
簡易タイプ(プレート・カゴ):収納場所を取りたくない方へ
手持ちの鍋やフライパンに入れて使う、開閉式のプレートやカゴです。
- メリット: 安価(100円ショップでも購入可)。コンパクトに収納できる。
- デメリット: 一度に蒸せる量が少ない。
初心者でも簡単!蒸し器の基本的な使い方とコツ
蒸し器を使いこなすためのポイントは以下の3つだけです。
- お湯はたっぷり沸かす
蒸している途中で水がなくなり「空焚き」になるのが一番の失敗です。鍋にはたっぷりのお湯を沸かしましょう。 - 沸騰してから食材を入れる
蒸気が十分に上がってから食材を入れます。これが美味しく仕上げるコツです。 - 食材の下には何か敷く
クッキングシート、キャベツや白菜の外葉、専用の蒸し布などを敷くと、食材がくっつかず、後片付けも楽になります。
まずはこれを作って!おすすめ蒸し料理レシピ3選
蒸し器を買ったら、まず試してほしい鉄板レシピです。
- 温野菜のバーニャカウダ風
冷蔵庫にある野菜(ブロッコリー、人参、さつまいも、カボチャなど)を適当な大きさに切って蒸すだけ。塩とオリーブオイルだけで感動の美味しさです。 - 豚肉と白菜のミルフィーユ蒸し
白菜と豚バラ肉を交互に重ねて蒸します。ポン酢でさっぱりと。蒸すことでお肉が固くならず、とろける食感になります。 - 自家製蒸しパン
ホットケーキミックスを使えば簡単。蒸し器で作る蒸しパンは、電子レンジとは違い、冷めてもしっとりモチモチが続きます。
まとめ:蒸し器で毎日の食卓を豊かにしよう
蒸し器は、単なる調理器具ではなく、「素材を味わう豊かな時間」を作ってくれるアイテムです。
「今日は疲れたから、野菜とお肉を蒸すだけにしよう」
そう思えるだけで、毎日の料理がぐっと楽になります。
まずは手持ちの鍋で使える簡易タイプからでも構いません。
ぜひ、蒸し器のある生活を始めてみてください。
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