[著者情報]
サイトウ(DBクロニクル編集長)
ドラゴンボール研究家として30年以上作品を追い続け、鳥山明氏のインタビューからVジャンプ連載の最新設定までを網羅的に分析。かつての少年ファンと同じ熱量を持ちつつ、大人の読者が納得できる論理的な視点で「作品の凄み」を言語化することを信条としている。
週末、YouTubeやSNSで流れてきた『ドラゴンボール超』の切り抜き動画。
ビルスが圧倒的な力で敵をねじ伏せるシーンを見て、「そういえば、今の悟空は『身勝手の極意』を極めたはずだけど、それでもビルス様には勝てないのかな?」と疑問に思い、この記事に辿り着いたのではないでしょうか。
結論から申し上げます。
現在の悟空がどれほど修行を積んでも、ビルスに追いつくことは極めて困難です。
なぜなら、ビルスは単なる「強い敵」ではなく、ドラゴンボールという物語の限界値を規定する「天井(絶対的な壁)」として設計されているからです。
今回は、アニメ版では語り尽くせなかった漫画版最新エピソードの描写を基に、ビルスが最強であり続ける「格の違い」を徹底解説します。
「6:10:15」の罠。なぜビルスの強さは上方修正され続けるのか?
私たちファンの間で長く語り継がれてきた数値があります。
映画『神と神』公開時に鳥山明先生が語った「悟空が6、ビルスが10、ウイスが15」という比率です。
この数値を知っている方ほど、「今の悟空ならもう10を超えているはずだ」と感じるのも無理はありません。
しかし、現在の物語において、この数値設定は事実上「過去のもの」となっています。
破壊神ビルスと孫悟空の関係性は、いわば「動くゴールポスト」です。
悟空が成長してビルスの背中が見えそうになると、ビルスの実力もまた物語の要請に合わせて上方修正される。
これは単なる後出し設定ではなく、悟空に「常に上を目指させる」という物語構造上の役割をビルスが担っているからです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 初期の数値設定に縛られず、現在のビルスを「物語の天井」として捉え直してください。
なぜなら、この点は多くのファンが「パワーインフレの矛盾」として躓きがちなポイントですが、ビルスの強さが固定されていないことこそが、ドラゴンボール超の緊張感を維持している最大の要因だからです。この視点を持つことで、最新話の展開がより深く楽しめるようになります。
漫画版で判明した「神の領域」。身勝手の極意 vs 破壊の力
悟空が辿り着いた「身勝手の極意」は、本来は天使の技です。
これに対し、ビルスが操るのは破壊神独自の戦闘体系です。
漫画版『ドラゴンボール超』の「生残者グラノラ編」において、ビルスはこの決定的な違いをベジータに説きました。
孫悟空の「身勝手の極意」とビルスの「破壊の力」は、天使の技(静)と破壊神の技(動)という対照的な関係にあります。
悟空が心を静めることで極致に至るのに対し、ビルスは「破壊」という本能のみを糧に無限の力を引き出します。
ビルスは悟空に対し、「身勝手の極意はあくまで天使の技に過ぎない。破壊神には破壊神の戦い方がある」と、その優位性を明確に示しました。

全破壊神を圧倒?模擬戦で見せた「第7宇宙の神」の別格さ
「ビルスは他の宇宙の破壊神と比べても強いのか?」という疑問に対し、漫画版は一つの明確な答えを提示しました。
全王の前で行われた、全12宇宙の破壊神による模擬戦です。
この乱戦において、破壊神ビルスは他の11人の破壊神を相手に一人で立ち回り、その戦闘センスの異常さを証明しました。
多くの破壊神がビルスを真っ先に脱落させようと結託したにもかかわらず、ビルスはそれらを翻弄し、最後まで戦いの中心に居座り続けたのです。
📊 比較表
【破壊神ビルスと他の主要キャラクターの立ち位置比較】
| キャラクター | 戦闘体系 | 立ち位置 | ビルスとの関係性 |
|---|---|---|---|
| 孫悟空 | 身勝手の極意 | 挑戦者 | 永遠に届かない「最強の壁」 |
| ベジータ | 我儘の極意 | 弟子/候補 | 破壊神の技を伝授される対象 |
| 他の破壊神 | 破壊 | 同格の役職 | 模擬戦でビルスが圧倒した競合 |
| ウイス | 天使の力 | 師匠 | ビルスですら手も足も出ない上位存在 |
ブラックフリーザ登場後も揺るがない、ビルス最強説の根拠
最新エピソードでは、悟空とベジータを赤子のようにあしらう「ブラックフリーザ」が登場し、読者に衝撃を与えました。
しかし、そんな状況下でもビルスの絶対的な地位は揺らいでいません。
ブラックフリーザという新勢力の台頭に対し、ビルスは焦るどころか、依然として「まだまだだな」という静観者のスタンスを崩していません。
ブラックフリーザとビルスの関係性は、現時点では「圧倒的な脅威」と「それを上回る絶対者」です。
どんなに強力な新形態が登場しても、ビルスが「最強」でなければならないのは、彼が物語の限界値を規定する存在だからに他なりません。
「破壊」という神の技に限界はない。自分の本能が望むままに力を引き出せばいい。
出典: 漫画版ドラゴンボール超 第71話 – 集英社, 2021年
まとめ:2026年新プロジェクト始動。ビルスはこれからも「最強の師」であり続ける
ビルスという「超えられない壁」が存在し続けること。
それこそが、悟空たちの修行に終わりを与えず、私たちをワクワクさせ続けるドラゴンボールの魔法です。
2026年秋からは、ビルス編を再構築した新プロジェクト『ドラゴンボール超 ビルス』の放送も決定しています。
彼がなぜ最強なのか、その真の魅力が映像でどう描かれるのか、今から期待が止まりません。
もしあなたが「今のパワーバランス」をより深く知りたくなったなら、ぜひVジャンプで連載中の漫画版を手に取ってみてください。
そこには、アニメでは描ききれなかった「破壊神の真の恐ろしさと格好良さ」が詰まっています。
[参考文献リスト]
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