SNSの動画で流れてくる、あか抜けた印象のメイク動画。
それを見ながら自分の顔を鏡で見たとき、「なんだか私のメイク、古臭いし粉っぽい……」とガッカリしたことはありませんか?
「道具を揃えるのは難しそう」
「高いセットを買っても使いこなせなかったら嫌だな」
と、アイシャドウパレットに付いている小さなチップや、ファンデーションのパフだけで済ませてしまう気持ち、本当によくわかります。
実は、私もかつては完全な「付属チップ派」でした。
でも、断言します。
仕上がりの差は、あなたの技術のせいではありません。
ただ「道具の選び方と扱い方」を知っているかどうかの違いだけなのです。
この記事では、延べ3,000人以上の初心者にメイクを指導してきた私が、失敗せずにメイクを劇的に格上げする「最初の3本」と、プロが言語化してこなかった「肌への圧」のコントロール法を伝授します。
読み終える頃には、あなたも道具を味方につけた自信を手に入れ、明日の朝、鏡を見るのが楽しみになっているはずです。
👤 著者プロフィール:陽香(Haruka)
メイクアップアーティスト / ビューティーツール・コンサルタント「元・付属チップ派」から、道具の重要性に目覚めアーティストの道へ。現在は、熊野筆の素材研究や初心者向けのメイクレッスンを行い、延べ3,000人以上に「失敗しない道具選び」を指導。理論に基づいた「なぜその動きが必要か」を優しく教えるメンターとして活動中。
なぜブラシを使うだけで「あか抜け」て見えるのか?
「ブラシを使うと、なんだかプロっぽくて難しそう」と感じるかもしれませんが、実はブラシこそ、初心者が最も楽に綺麗になれるショートカット・ツールです。
付属チップとメイクブラシは、いわば「スタンプ」と「ベール」のような対照的な関係にあります。
チップは「点」で色を置くため、どうしても色が固まって付きやすく、それが「ムラ」や「粉っぽさ」の原因になります。
一方、ブラシは数千本の毛先が「面」で粉を捉え、肌の上に薄いベールをかけるように色を広げます。
この「ベール」が、あか抜け顔を作る最大の鍵です。
ブラシによって粉が肌の凹凸に均一に分散されると、光が綺麗に反射するようになります。
この光の反射が整うことで、肌に透明感が宿り、まるで素肌そのものが美しくなったかのような仕上がりが生まれるのです。
初心者が最初に揃えるべき「魔法の3本」と賢い買い分け術
「まずはセットを買わなきゃ」と意気込む必要はありません。
初心者が失敗しないために必要なのは、厳選された「3本」だけです。
ここで重要なのは、「肌への接地面積」が広いブラシほど、仕上がりへの影響が大きいため投資価値が高いという原則です。
この原則に基づき、100均・プチプラ・デパコスを賢く使い分けるポートフォリオを提案します。
【初心者のための「魔法の3本」買い分けマトリックス】
| ブラシの種類 | 役割 | 投資優先度 | おすすめの価格帯 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| フェイスパウダー用 | ベースの仕上げ | 最高 | デパコス(3,000円〜) | 接地面積が最大。毛質の良さが「粉っぽさ」解消に直結するため。 |
| チーク用 | 血色感・立体感 | 中 | プチプラ(1,500円前後) | 失敗すると「おてもやん」になりやすいため、適度な粉含みのものを。 |
| アイシャドウ用 | 中間色のぼかし | 低 | 100均・プチプラ | 接地面積が狭い。最近のプチプラは非常に優秀で、十分代用可能。 |
まずは、最も面積の広い「フェイスパウダーブラシ」から変えてみてください。
それだけで、夕方の化粧崩れや肌の質感が劇的に変わるのを実感できるはずです。
プロが教える「失敗しない」使い方の極意:粉の含ませ方と肌への圧
良いブラシを手に入れても、使い方が間違っていては宝の持ち腐れです。
多くの初心者が陥る失敗は、ブラシの先端にだけ粉をつけ、そのまま肌にのせてしまうこと。
これが「厚塗り」と「ムラ」の正体です。
プロの仕上がりが薄膜で美しいのは、「粉の含ませ方」と「肌への圧」をコントロールしているからです。
- 粉を含ませる: ブラシの表面に粉を取ったら、必ず手の甲やティッシュの上で「トントン」と馴染ませます。
- 馴染ませる: ブラシの毛の内部まで粉を均一に送り込みます。これが「透明感」を生むための必須工程です。
- 肌にのせる: ブラシの真ん中より少し後ろを軽く持ち、肌の上を滑らせるように動かします。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: メイクの仕上がりを左右するのは、塗る時間よりも「ティッシュオフ」の3秒です。
なぜなら、この工程を省くとブラシに粉が付きすぎてしまい、一度肌にのった過剰な粉は後からぼかすのが非常に困難だからです。この「馴染ませ」のひと手間が、あなたのメイクを「粉っぽさ」から「プロ級の透明感」へと変える最大の魔法になります。
「洗うのが怖い」を解消。高品質人工毛が初心者におすすめな理由
「ブラシは手入れが大変そう」という不安もよく耳にします。
確かに、伝統的な天然毛(熊野筆など)は非常に繊細で、専用のクリーナーや細心の注意が必要です。
しかし、現代の「高品質人工毛(タクロンなど)」と「天然毛」の関係は、もはや「代用品」ではなく「用途に合わせた選択」へと進化しています。
人工毛の最大のメリットは、そのタフさと衛生面です。
- 石鹸で洗える: 汚れが気になったら、中性洗剤や石鹸でジャブジャブ洗えます。
- 速乾性: 天然毛に比べて乾きが早く、雑菌の繁殖を抑えやすい。
- 肌あたり: 技術向上により、チクチク感はほとんどありません。
初心者のうちは、清潔さを保ちやすい人工毛からスタートするのが、肌トラブルを避ける意味でも「最も失敗がない選択」と言えるでしょう。
まとめ:明日の朝、鏡を見るのが楽しみになるために
いかがでしたか?
「メイクブラシ」という道具は、決してあなたを困らせる難しいものではありません。
- 「魔法の3本」から始める(特にフェイスパウダーブラシを優先)
- 「ティッシュオフ」で粉を馴染ませる
- 「軽い圧」で肌の上を滑らせる
この3つを意識するだけで、あなたのメイクは今日から確実に変わります。
道具を変えることは、自分を大切に扱うこと。
まずは1本、お気に入りのブラシを手に入れて、新しい自分に出会う準備を始めてみませんか?
【参考文献リスト】
- 出典: メイクアップブラシの基本 – 資生堂, 2022年3月
- 出典: メイクツールの基本と選び方 – 美的.com, 2021年
- 出典: 日本化粧品検定 1級対策テキスト – 日本化粧品検定協会
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