ユニック車の免許・資格を10秒判定!無資格・違反を防ぐ『逆引きマトリックス』

[著者情報]

執筆:現場の知恵袋・タカさん
元・広域運送会社 安全管理部長。現在は重機技能講習センターの非常勤講師として、年間数百名のオペレーターを指導。「法律は君を守る盾だ」をモットーに、現場のリアルな安全管理術を伝授している。

「佐藤くん、来月の現場からはユニック車を頼むぞ」

上司から急にそう言われて、今このページを開いている君。

正直、心の中では「えっ、今の免許で乗れるの?」「クレーンの資格って何が必要なんだ?」と、焦りと不安が混ざり合っているんじゃないかな。

無理もない。ユニック車(搭載型トラッククレーン)の世界は、道路交通法と労働安全衛生法という2つの法律が複雑に絡み合っている。

適当な判断でレバーを握れば、それは「無資格操作」という重大な法令違反になり、君のキャリアに大きな傷をつけることになりかねない。

でも、安心してくれ。

この記事では、俺が30年の現場経験を注ぎ込んで作った「10秒逆引きマトリックス」を使って、君の免許証と目の前の車両を照らし合わせるだけで、今日から何をすべきか完璧に答えを出してやる。

法律のややこしい部分は俺が整理した。

君はただ、自分の状況に当てはめるだけでいい。

さあ、プロのオペレーターへの第一歩を踏み出そう。


なぜ「普通免許」だけでは危険なのか?知っておくべき2つの法改正

「普通免許を持ってるから、2tトラックのユニックなら大丈夫だろう」――もし君がそう思っているなら、今すぐその考えを捨ててくれ。

実は、その思い込みが一番危ないんだ。

ユニック車を扱う上で、まず君がぶつかるのが「運転免許の壁」だ。

ここで重要なのは、「君がいつ免許を取ったか」と「車両総重量」の関係性なんだ。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 免許証の「交付日」を今すぐ確認してくれ。2017年3月12日以降に普通免許を取った場合、君が運転できるのは車両総重量3.5t未満まで。つまり、一般的な2tユニック車(総重量5t前後)を運転した時点で「無免許運転」になる。

なぜなら、この点は多くの新人が見落としがちで、車両の「最大積載量(2t)」と「車両総重量(5t以上)」を混同してしまうからだ。警察の検問で指摘されて初めて気づく、なんていうのは笑えない話だ。この知見が、君の成功の助けになれば幸いです。

かつての法改正(2007年と2017年)によって、普通免許で運転できる範囲はどんどん狭まっている。

免許取得日と運転可能な車両総重量は、切っても切れない依存関係にあることを肝に銘じておいてほしい。


【UVP】10秒で解決!ユニック車「免許・資格」逆引きマトリックス

さて、ここからが本題だ。

ユニック車には「運転するための免許」のほかに、「クレーンを操作するための資格」と「荷物をフックにかけるための玉掛け資格」が必要になる。

この3つの条件を、君の状況に合わせて一発で判定できるのが、この「10秒逆引きマトリックス」だ。

つり上げ荷重と必要資格の関係性についても触れておこう。

現場でよく見る「2.9t」という中途半端な数字。

これは、3t以上になると「移動式クレーン運転士」という国家試験が必要になるからなんだ。

だから、「2.9t吊り車両」と「小型移動式クレーン運転技能講習」は、実務における最強のセットと言える。


現場で「素人」と思われないための、ユニック操作3つの鉄則

資格を取って現場に出た初日、ベテランたちは君の操作を黙って見ている。

そこで「こいつ、分かってるな」と思わせるか、「危なっかしくて見てられん」と思われるか。

その差は、技術以前の「作法」にある。

特に、アウトリガーの張り方と転倒事故防止の関係性は、プロの間では常識中の常識だ。

📊 比較表
事故を起こす人 vs プロのオペレーターの行動比較】

項目 事故を起こす人(素人) プロのオペレーター
アウトリガー 邪魔にならない程度に少し出す 常に最大まで張り出す
設置場所の地盤 見た目が硬そうならそのまま設置 必ず敷板を使い、地盤の緩みを確認する
定格荷重の遵守 「少し重いけどいけるだろう」と過信 ブームの角度と荷重を常にモニターする
周囲の確認 操作レバーだけに集中する 旋回範囲に人がいないか常に首を振る

アウトリガーを最大に張り出すことは、クレーンの安定度を物理的に高める唯一の方法だ。

これをサボる奴は、プロとは呼べない。


よくある質問:玉掛けは必須?敷地内なら無資格でOK?

最後に、現場でよく耳にする「危ない勘違い」に答えておく。

[引用指示: 労働安全衛生法]
事業者は、つり上げ荷重が〇・五トン以上の移動式クレーンの運転については、当該業務に関するクレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許又は小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
出典: 労働安全衛生法 第六十一条 – 電子政府の総合窓口(e-Gov)

「敷地内なら無資格でもいい」というルールは、日本の法律には存在しない。

公道だろうが私有地だろうが、0.5t以上のクレーンを動かすなら資格は絶対だ。

また、「クレーンの資格があれば、荷物をフックにかけてもいい」というのも間違い。

クレーン操作と玉掛けは、全く別の独立した資格なんだ。

自分で荷をかけ、自分で吊るなら、両方の資格を持っていないと「白」にはならない。


まとめ:「正しく知る」ことが、プロのオペレーターへの第一歩だ

ここまで読んでくれた君なら、もう自分がどの免許を持ち、どの講習を受けるべきか見えてきたはずだ。

  1. 免許証の交付日を確認し、運転できる車両重量を知る。
  2. 車両の銘板を確認し、必要なクレーン資格(多くは小型移動式クレーン)を特定する。
  3. 玉掛け資格もセットで取得し、現場での「完全な白」を目指す。

「面倒くさいな」と思うかもしれない。

でも、その「正しさ」が、万が一の事故から君の人生を守り、会社からの信頼を勝ち取る唯一の道なんだ。

さあ、まずは最寄りの技能講習センターのスケジュールをチェックすることから始めてみよう。

君が自信を持ってユニックのレバーを握る日を、俺は応援しているぞ。


[参考文献リスト]

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