TBS系の日曜劇場『VIVANT』第2シーズンが始まり、その圧倒的なスケール感に驚かされるばかりですが、特に第12話で描かれた地中海の島国「キプロス」のシーンが大きな話題となっています。
地中海の美しい海を背景に佇む白い灯台の景色を見て、「これって本当に海外ロケ?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
ネット上の情報や公式の発表を集めてみたところ、あの印象的なシーンのロケ地は、実は島根県出雲市にある「出雲日御碕灯台」であることがわかりました。
なぜ日本の景色がキプロスという海外の設定に馴染んでいたのか、その理由や現地の魅力について調べた内容をまとめてお伝えします。
キプロスのシーンは本当に出雲の日御碕灯台だった
第12話の中盤、主人公の乃木憂助(堺雅人)が灯台のある崖の上で別人格の「F」と対話する重要なシーンがありました。
劇中の設定では地中海のキプロス共和国ですが、実際に撮影が行われたのは出雲日御碕灯台前の岩場です。
放送直後からSNSでは「地元が出てきてびっくりした」「明らかに出雲の日御碕灯台だ」という声が相次ぎ、島根県民や訪れたことのある人ならすぐにピンとくるほど特徴的な風景だったようです。
出雲の魅力を発信するプロジェクトの公式SNSでも、テレビを見ていて「あれ、ここキプロスだったのか!」と驚きの声を上げていたのが印象的でした。
海外ロケに見える圧倒的な景観の理由
日御碕灯台が海外の風景に見える大きな理由は、その建築様式と周囲の荒々しい地形にあります。
1903年(明治36年)に完成したこの灯台は、外壁が石積み、内部がレンガ積みという二重構造になっており、白亜の塔が青い空と海に映える美しい姿をしています。
さらに、このエリアは日本海の荒波に削られた断崖や岩礁が続く隆起海食台地で、日本の一般的な海岸風景とは一線を画すダイナミックな表情を持っています。
世界の歴史的灯台100選にも選ばれているその佇まいは、地中海の断崖絶壁と言われても違和感がないほどの風格を備えていたのでしょう。
朝ドラ「ばけばけ」ゆかりの地としての側面
この場所は、2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のモデルとなった作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とも深い関わりがあります。
まだ灯台ができる前の1891年、八雲は妻のセツらと共にこの日御碕を訪れていました。
八雲死後のセツの手記にも、夫が好きだった場所として日御碕の名前が挙げられており、歴史的にも非常に情緒豊かな土地であることがわかります。
『VIVANT』の視聴者のなかには、八雲ゆかりの地を巡る旅で訪れたばかりだったため、画面を見てすぐに気づいたという熱心なファンもいたようです。
監督が島根での撮影にこだわった背景
『VIVANT』の福澤克雄監督は、以前から島根県の景色の美しさや食の豊かさに魅了されており、非常に強い思い入れを持っています。
乃木の父であるノゴーン・ベキの本籍地が島根県奥出雲町という設定も、こうした監督の意向が反映されているのかもしれません。
監督はインタビューで、「世界に向けて投げかけたいドラマにするためには、島根の映像が必要だった」と語っています。
単なるロケ地というだけでなく、作品の持つ壮大な世界観を支える重要なピースとして、日御碕の景色が選ばれたというわけです。
聖地巡礼で灯台を訪ねる際のポイント
もし聖地巡礼として現地を訪れるなら、灯台の高さも体感してみるのがおすすめです。
日御碕灯台は地上からの高さが約44メートルあり、石造りの灯台としては日本一を誇ります。
内部には163段の螺旋階段があり、実際に上まで登って展望台から日本海の絶景を眺めることができます。
ただし、参観時間には注意が必要で、2026年3月からは正午から午後1時までの間に昼休みの休業時間が設けられる予定になっています。
- 参観寄付金: 中学生以上 300円、小学生以下 無料
- 参観時間(3月〜9月): 土日祝 9:00〜17:00 / 平日 9:00〜16:30(※入場は終了20分前まで)
- アクセス: 出雲大社から車で約20分。無料の県営駐車場も完備されています
正直、163段の階段を登るのは体力的に少し大変かもしれませんが、上からの眺めは格別で、乃木が見たであろう景色を共有できる喜びがあると思います。
ドラマを彩る島根ロケ地の広がり
島根県内では、日御碕灯台以外にも多くの場所でロケが行われています。
第1シーズンでは出雲大社や奥出雲の櫻井家住宅などが登場しましたが、第2シーズンでも安来市のアルテピアや松江市のホテル一畑など、県内各地が舞台となっています。
島根県も「VIVANT×SHIMANE ロケ地MAP」の特設サイトをリニューアルするなど、観光PRに力を入れています。
劇中で「これってどこだろう?」と思った場所が、意外と身近な島根の風景であることも多いので、マップを片手に探索してみるのも面白いかもしれません。
地中海のキプロスだと思って見ていた景色が、実は日本の伝統と歴史が詰まった出雲の灯台だったというのは、どこか誇らしい気持ちになりますね。
海外並みのスケール感を持つ日御碕の断崖絶壁は、ドラマファンならずとも一度は見ておきたい絶景スポットなのは間違いありません。
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