日曜劇場の『VIVANT』第2シーズン第13話、ご覧になりましたか。
これまでの信頼をすべて覆すようなラストに、頭が追いつかなかった方も多いのではないでしょうか。
かつて乃木を助け、熱い絆を結んでいたはずの公安の野崎が、まさか「最大の裏切り者」として浮上するなんて、夢にも思いませんでした。
なぜあの野崎が日本を離れ、イスラエルに渡ったのか、そして劇中で語られた複雑な情報の意味は何なのか。
あまりの衝撃に気になって眠れず、ネット上の考察や解説をくまなく巡り、散らばった事実を自分なりに整理してみました。
あのハラハラする展開の裏側を、一緒に紐解いてみましょう。
怒涛の伏線回収とタイでの新庄の尋問
まずは物語の前提となる、第13話前半の大きな動きを整理しておきます。
丸菱商事の長野専務が、実は東南アジアを統括する別班員だったという衝撃の事実が明らかになりました。
第1シーズンから漂っていたあの怪しい経歴の空白が、ついに見事な伏線回収へと繋がった瞬間です。
一方で、乃木とドラムは別班拉致事件の鍵を握ると見られていた元公安の新庄をタイ・バンコクで確保します。
過酷な尋問が行われましたが、新庄は別班拉致については何も知らない「シロ」であることが判明しました。
人質をとられてテントのベキ脱獄を手助けした事実はあったものの、情報を売った黒幕ではなかったのです。
ここで捜査は振り出しに戻るかと思われましたが、天才ハッカーの太田梨歩やサイバー犯罪対策課の東条などの解析によって、真の黒幕が国内にいることが突き止められます。
なぜ電話一本で野崎が「黒幕」と特定されたのか
多くの視聴者が少し難解だと感じたのが、野崎が和久井の携帯からかけた「電話」がなぜ裏切りの証拠になるのか、という点だと思います。
このロジックはいくつかの段階を経てつながっています。
まず、新庄が国外逃亡した際、茨城空港のシステムにハッキングが仕掛けられていました。
このハッキングを成立させるには、「新庄が大型機を操縦できる操縦免許を持っている」という極秘の前提知識が絶対に必要になります。
犯人は、新庄が本当にその資格を持っているかを事前にどこかで確認していたはずです。
その確認先として最も確実なのが、免許を発行したバルカの「クーダン国立飛行訓練所」でした。
そして実際に、公安の和久井のスマートフォンを借りてその訓練所に問い合わせの電話をかけていたのが、他でもない野崎だったのです。
決定打となった野崎の「知らないふり」
単に問い合わせをしたことだけが問題なのではありません。最も重いのは、野崎が乃木に対して「嘘」をついていたことです。
乃木がキプロスでアリを尋問し、新庄が操縦免許を持っているという情報を得てすぐ野崎に電話したとき、野崎は「初めて知った」という素振りを見せました。
しかし、野崎はすでに自分で訓練所に確認の電話を入れていたため、知らないはずがありません。
もし味方であるならば、逃亡経路を予測する上で最も重要な「操縦資格の有無」を隠す理由がないのです。
情報を知っていたこと以上に、その情報をあえて隠し、知らないふりをして別班の視線を新庄に誘導しようとしたこと。
これが、野崎を容疑者として絞り込むための消去法における、最大の決定打となりました。
渡航記録「該当なし」に隠された公安トップの異常事態
さらに、野崎の行動には不可解な状況証拠が重なっています。
野崎は新庄を引き取るためにバンコクへ向かうと話していましたが、実際のフライト記録を調べると彼の名前は「該当なし」でした。
公安という立場でありながら、正規のルートを使わずに渡航していること自体が極めて異常です。
偽名を使っているのか、あるいは特殊な裏ルートを使ったのかは不明ですが、この時点で彼が国や組織のルールから逸脱して動いていることは間違いありません。
イスラエル・エルサレムに逃亡した野崎の真意
第13話のラストシーンは、私たち視聴者にさらなる混乱をもたらしました。
日本を発った野崎は、すでにイスラエル・エルサレムの地に立っていたのです。
そこで謎の人物と接触した野崎は、驚くほど流暢なヘブライ語で「こちらとしても、お役に立てて何よりだ!」と言い放ちます。
この展開から、野崎がイスラエルの諜報機関「モサド」や、世界中に張り巡らされたその非公式の協力者ネットワーク「サヤニム(Sayanim)」の一員なのではないかという説が急速に広まっています。
「サヤニム別班」といった新たな組織の影を指摘する声もあり、物語のスケールが一気に中東へと広がった印象を受けます。
第14話予告に映る謎の美女の存在
次回予告では、さらに不穏な映像が映し出されました。
エルサレムで野崎の前に現れる、宮下今日子さんが演じる新しいキャラクターです。
野崎が「奴は手段を選ばない」と呟く意味深なセリフとともに、彼女の姿が一瞬だけ公開されています。
この女性が、野崎が所属する組織の重要なキーパーソン、あるいはトップなのではないかと注目が集まっています。
本当に裏切り者なのか?ささやかれるミスリード説
しかし、これまで乃木とあれほどの信頼関係を築き、テントを全力で追ってきた野崎が、本当に単純な悪役として裏切ったのでしょうか。
個人的には、まだ何か大きな裏があるのではないかと疑っています。
これまでの『VIVANT』の展開を考えると、視聴者を驚かせるための壮大な「ミスリード」である可能性は十分に考えられます。
優秀な野崎が、ハッキングで容易に解析されてしまう和久井の携帯から電話をかけるなどという、分かりやすい痕跡を残すこと自体が不自然です。
また、別班の監視役である「AIハヤト」の解析データそのものが、誰かによって改ざんされている可能性も否定できません。
さらに、かつて野崎が乃木家を悲劇に陥れた元凶である上原史郎に対して放った、「別班はどこにいるか分かりませんからね」というあの意味深な警告も引っかかります。
野崎自身が、実は公安とは独立した別の目的を持つ「別班員」であり、より巨大な黒幕への復讐や、組織の解体を狙ってあえて裏切り者を演じているという見方もできそうです。
そういえば、第1シーズンからジャミーンが野崎にだけは決して懐かなかったのも、彼の「裏の顔」を直感的に見抜いていた伏線だったのかもしれません。
驚きの展開から目が離せない日曜の夜
野崎の電話に隠された裏切りの証拠から、イスラエルでの謎の接触まで、一気に情報が押し寄せてきた第13話。
正直なところ、誰が味方で誰が敵なのか、考えれば考えるほど分からなくなってきます。
新庄がただ別荘で納豆を食べていただけなのに、別班の総力を挙げて拷問されてしまうという理不尽な展開も含め、この二転三転するシナリオこそが本作の最大の魅力ですね。
次回の第14話でエルサレムの謎がどう明かされるのか、またしても私たちはテレビの前で悲鳴を上げることになりそうです。
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